「福島地検への提出の旅〜これからも全国の仲間とともに」

福島原発告訴団・関東事務局のニュースレターに書いた文章。これも記録しておきたい。

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「福島地検への提出の旅〜これからも全国の仲間とともに」

 

2012年11月15日、晴れ渡る空の下、福島原発告訴団は、全国からの福島への思いと原発への大きな怒りが込められた、告訴・告発人13262人分の委任状と陳述書を福島地方検察庁へ提出しました。

美しい空と紅葉の中、福島地検へと歩むデモの最中、地検へ近づくごとにぐんぐんと手元の線量計の放射線量が上がって行きます。

地検の敷地内で、0.8μSv/hはあったでしょうか。地検で働く人々も、低線量被ばくの中で暮らし続けている原発事故被害者の一人です。

地検の中には限られた人数しか入れず、何箱にもおよぶ告訴状と陳述書を運び込む姿を見送ることしかできませんでした。

あとで報告を聞くと、検察の人たちは真剣にそれぞれの訴えに耳を傾けてくれた、とのこと。

どうか、ひとりひとりの思いが詰まった陳述書にもしっかりと目を通してくれることを願います。

 

提出後の報告集会では、唄と演奏のあと、石丸小四郎副団長の挨拶、1万人以上の告訴人という目標を達成して少しホッとした顔の武藤類子団長の挨拶のあと、保田行雄弁護士から新たな告訴状の説明。今回は「業務上過失爆発物破裂罪」も加わりました。海渡雄一弁護士は、災害関連死の多くがこの事故と相当の因果関係を持つ被害といえることから、遺族からの追加告訴等が大きな力を持つと、調査追求の必要を語りました。

 

その後、北海道、東北、関東、甲信越、静岡、中部、北陸、関西、中・四国、九州・沖縄、福島と、全国各地から参加した事務局からの報告。

皆、組織的な運動ではなく、たった一人で事務局を立ち上げたところもあり、非常に小さな単位で動いていた人たちです。知り合いから知り合いに声をかけながら、少しずつ告訴人を増やして行く、地道な取組みをしていた所ばかりでした。

途中、武藤団長から、検察へは「子どもたちを放射能から守る世界ネットワーク」からの起訴を願う署名190筆も一緒に提出した、と報告がありました。1週間前に始まったばかりで、これからも署名が世界中から集まっていくだろうとのことです。

最後に佐藤和良副団長から、被ばく地・福島とともに歩んでほしい、といった挨拶で終わりました。

 

私たちの長い戦いはこれからです。決して福島を忘れることなく、目的が達成されるまで、全国の仲間とともにこの怒りを持続させましょう!

 

報告:片山かおる(小金井市議会議員) 写真:村松まさみ(小平市議会議員)