こんな小金井にしたい!

「片山かおるといっしょにかえる小金井の会」「市民自治こがねい」では、みんなで知恵を出し合い、市政のあり方やまちづくりについて話し合っています。2年前の大震災、原発事故、政権交代、そして全国的に格差が広がる今の社会の中で、小金井でなにができるのか、市民ひとりひとりからの熱い想いをお届けします。

親たちの声をネットワークで発信

3.11 後、子どもたちを守りたいと各地でお母さんたちがつながり始めました。小金井では「子どもと未来を守る小金井会議」が発足、150 名近い人がメーリングリストに参加し地道に情報交換や自治体交渉を行い、行政に市民の思いを届けることができました。また全国規模でも「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」が立ち上がり、300 を超す団体が活動の情報交換・拡散・連携をしています。

こうした動きの中で危機感を持ったことは、命や未来に向き合う母性が欠落した社会システムです。つながりを大切にしながらあきらめず、地道に声をあげていくことが持続可能でやさしい社会をつくっていく原動力になると信じています。(井寺喜香 本町)

社会のあり方を変えていくためには、見せかけだけでない本当の意味での「市民参加」が必要だね!

児童虐待防止のために地域で連携しよう

少子化が社会問題となっているこの日本で、児童虐待件数は年間5万件を超え(2012 年度厚労省調査)虐待等の理由で家庭で生活できない子どもたちは4万人にも及んでいます。施設退所者の多くは、退所後も親や家族を頼ることが出来ず、虐待のトラウマを抱え、低学歴といういくつものハンディを背負わされ、自立生活を余儀なくされています。アフターケア相談所「ゆずりは」では、児童養護施設等を自立退所した方々の相談支援事業を行っています。

「ゆずりは」の活動を通じて地域の子育て支援団体やカエルハウスとも連携し、小金井が児童虐待防止への取り組みを先駆的に行うことを目指し、子育てする親そして全ての子どもたちにあたたかなまなざしを向けられるまちとなることを心から望みます。(高橋亜美 アフターケア相談所「ゆずりは」所長)

普通に見える家庭の「格差の叫び」

共働き&低所得の我が家が格差を痛感したのが子どもの教育費。就学援助制度、高校受験用のチャレンジ支援金に大変助けられた。そのおかげで都立に受かってほっとしたが、私立に受かったとしても通わせられなかった。私立都立と選ぶ余地のないギリギリの暮らし。必要なものもなかなか買ってあげられない、いろんなことを体験させてあげたいと思ってもなかなかできない、これが普通に見える家庭の『格差の叫び』だ。教育はとても大事。北欧のように大学まで教育費無料を少しずつでも実現できないだろうか。お金がないことで遠慮がちになっている我が家の子たちを見ていると、そう願わずにはいられない。(MY 前原町)

子どももおとなも高齢者も障がい者も外国人も女性も男性もセクシュアルマイノリティーもお金があってもなくても、差別なく暮らせる社会にしたい。

みんなで育みあう、シングルマザーのエコシェアハウスを

今若い人達の間で流行っているシェアハウス。古いアパートや一軒家を利用して、リビングやキッチンを共有し、ご飯を一緒に食べたり余分なモノは持たずに「分かち合う」日々は、お金をかけずにワイワイと楽しく暮らせます。こんな昔の長屋のような暮らしを、子育てハウスにして拡げたい。お互いに助け合い、夜遅くなっても安心して働ける環境、子ども同士も親も一緒に育み合う、昔懐かしい大家族の現代版。必要なものも貸し合ったり、コンポストや雨水枡を利用して畑で野菜を育てたり、屋根にはソーラー、できればリビングには暖炉もおいて、環境にもやさしい暮らしができます。地域にも開かれたハウスは、子どもも、大人も、きっと地域も元気してくれます。(近藤波美 八王子市)

地域に親しく開く家づくり

私は小金井に十数年前に越してきて、今は住宅の設計事務所を営んでいます。家を設計していて思うこと。日本の家が受け継いできた縁側の空間や、長い軒は、体験的にいいなーと感じてます。家の内と外を“パキッ”と分断するのではなく“好い加減”につないでくれます。このつなぎのスペースが、なにくわぬ顔をしながら、四季を通して太陽光や雨風を絶妙にコントロールしてくれます。

一方、新しい試みにも楽しいものもあります。屋根を使って太陽の熱を家の床下に取り入れるOM ソーラーシステム。そして多摩地区の製材所で発生した木くずを燃料にするペレットストーブは、炎がこころまで(?!)暖かくしてくれます。

あとは地域とつながること。例えば私の仕事場は自宅の1階、通り側に大きな窓を設けています。この窓を通してご近所の方とあいさつを交わしたり、打ち合わせの様子が通りから垣間見えたり……。そんな些細なことの積み重ねが、地域に活気や親近感を作り出してくれるといいなあ。(島田貴史 しまだ設計室 前原町)

子どもたちに持続可能な未来を残すためにも、暮らしのあり方を見直し、環境への配慮が必要な時代だよ。

平和憲法を守り、市民が動かす政治を!!

今の政治はどこか知らない所で決められて、上から抑えつけるように進んでいく、そんな風に僕は感じています。民主主義とは本来、様々な立場から様々な意見を反映させ最良の答えを出すプロセスに他ならず、市民の参加なしに民主主義は成立しないはず。最近では、国防軍なんてもっともらしい名前を付けて、戦争の出来る軍隊作りが急速に進んでいます。軍隊がなければ国土が守れないと言うのは嘘っぱち。まさに平和憲法が日本を守っています。争わない事こそ最大の国防。小金井生まれ小金井育ちの自分としては小金井市から、市民が参加し平和憲法を守る政治を実現し進めて欲しいと望みます。(梶原虔十 29 歳 非正規工場労働者)

原発事故で平和の大切さに改めて気がついた。原発は核廃棄物を産み出し莫大なお金が動き情報が操作され、人の心と生活を蝕む。人権と平和と民主主義を守ることは難しいけどいちばん大事なこと。

市民交流スペースカエルハウスの4年間

原発事故から2 ヶ月半後、カエルハウス史上いちばん多くの参加者が集まった連続企画「今こそ知りたい!放射能・脱原発・自然エネルギー」の第1 回目。漢人あきこさんから小金井の放射能測定室について話を聞いた後、参加者からは質問、疑問、不安、事故後の暮らしぶりなど、途切れることなく声が上がった。とくに小さな子どもを持つ親の心配は切実で、今でもあの夜の熱気は忘れられない。そして親同士が集まって気持ちを共有できる場や、行政に対して要望を伝えていく必要性を感じた。
4年前に市民交流スペースとして始まったカエルハウス。会って話を聴き、言葉を交わして気持ちを分かち合うことの良さを実感している。ここが、もし誰かにとって何か始めるきっかけの場になれたら、とてもうれしい。(岡崎裕貴 カエルハウス運営委員会共同代表 前原町)