国立医薬品食品衛生研究所(衛生研)移転に関する陳述

私は前原5丁目に住む片山かおると申します。

府中に住む友人より、浅間町にある、米軍基地跡地に国立医薬品食品衛生研究所(衛生研と略します)が移転してくる、という話を聞きました。
5月に府中で行なわれた学習会に参加して、概要を聞いたところ、大変危険な病原菌も扱う予定であるとのことでした。
どんな施設なのか、どのような実験をするのかを知るにつれ、とても恐くなってきました。

そこで、先週の土曜日に小金井でも学習会を開き、新宿にある国立感染症研究所(感染研と略します)に勤めていた科学者の新井秀雄さんのお話を伺いました。

本日お渡ししている資料は、その時に使用した資料です。
資料の説明をさせていただきます。

A4の紙が四枚ありますが、はじめの二枚は5月の学習会の際に使用された、衛生研からの資料です。
P1からP4レベルの施設を図解で簡単に説明しています。
次の二枚は府中の衛生研問題を考える会が作ったパンフレットです。
A3の資料は、府中の衛生研問題を考える会が10月18日に開いた学習会で使用した資料になります。

土曜日の学習会で伺った話の中で気になったことを何点か申し上げます。

●現在は栄養状態もよくなり、感染症は社会的に少なくなってきた、ということ。
●そのため、むしろ、病原体を扱う施設が中心になって感染が広がる(施設内で働く人や、排水、排気、ねずみ、ゴキブリなどを通して)ということが起きている、ということ。
●衛生研では食中毒関係の菌を扱うが、P3施設を作って実験を行なう必要性がないということ。
●ヘパフィルターを通して排気する場合、菌の捕獲が100%ではないということ。
●排水についても万全ではないというこ
●火事などが起こった場合、放水した水を通じて病原菌が広がることがあるので、通常の消火活動ができないということ。と。
●放射能のように漏れた場合の監視システムがないので、排気や排水からどのように菌が漏れているか、などの監視ができないので、事故が起こっても、周囲の住民にはすぐにはわからないということ。
●防衛省の生物兵器懇談会に衛生研の関係者も参加しているということ。
●米軍基地あとの隣が米軍通信施設、そしてすぐ近所に航空自衛隊基地があるということ。

以上の点がとても気になったことでした。

A3の資料の1枚目の裏には10月8日に府中市と市民が交渉した報告があります。
私もこの場に同席させていただきました。
府中市も衛生研の移転計画について、あまりくわしく知らないようです。
また、1999年には府中市は衛生研に半径1kmの周辺住民への説明を求める文書を出していることがわかりました。10月8日の交渉時に、その点について再度聞いたところ、半径200mの周辺住民への衛生研による説明会を認めたことを、府中市はお詫びしていました。

半径1kmであれば、小金井市も該当します。この点については府中市にきちんと要望してください。
小金井市としては、衛生研についてのきちんとした知識を持っていただき、府中市や衛生研に、移転に関しての周辺住民への十分な説明と理解・同意を求めることを求めていくことが必要ではないでしょうか?