「国の補充的指示」を含む地方自治法改正法案の提案を急ぐことなく広く丁寧な議論を求める意見書

「国の補充的指示」を含む地方自治法改正法案の提案を急ぐことなく広く丁寧な議論を求める意見書

 岸田首相からの諮問に基づき、昨年12月、第33次地方制度調査会は、「国の補充的指示」など3点にわたる答申を行った。この答申に基づき、政府は地方自治法の改正案を準備し、今国会中に提案の準備を進めている。

答申は、クルーズ船における新型コロナウイルスの集団感染の事例を挙げ、幅広い分野で見られた感染対策の不手際の要因から、個別法に規定されない「大規模な災害、感染症のまん延等の国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」への対応の必要性を挙げ、「国の補充的指示」という国の権限強化に対応策を求めている。

法案は、「国の補充的指示」の要件を、個別法に規定されない「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」について極めて曖昧な規定としており立法事実も明らかとなっていない。この事態に安全保障が含まれるとすれば、国民の自由や財産を縛ることにもつながる。2000年の地方分権一括法における国・地方の対等ルールに逆行する。地方とのコミュニケーションを前提にするとの条件も付けているが、自治事務への国の指示権も含まれるおそれもあり、全国知事会は、国と地方との適切な情報共有・コミュニケーションを図ること、国の補充的な指示は、地方自治の本旨に則り、目的達成のために必要最小限度の範囲とすること、国と地方公共団体の関係の特例として位置づけ、一般ルールとの区別を求めるコメントを発表している。地方分権の後退につながる危険性があり多くの国民、地方自治体関係者との多くの議論が必要である。

よって小金井市議会は政府に対し、「国の補充的指示」を含む地方自治法の改正法案の提案を急ぐことなく広く丁寧な議論を強く求めるものである。

 以上、地方自治法第99条に規定に基づき意見書を提出する。

内閣総理大臣

総務大臣