12/6、今日の小金井市議会本会議にて、沖縄の基地問題についての意見書が賛成多数で可決されました。
この意見書が可決されたことは大きな意味があります。
他の自治体にも広がることを願います。
賛成討論に、この間の経緯と説明と、これからへの思いを込めました。
賛成:共産4、みらい3、沖浦、白井、田頭、坂井、渡辺(大)、片山
反対:自民4、公明4、篠原、斎藤
12/6 小金井市議会 本会議 討論・採決(youtube中継)
https://www.youtube.com/watch?v=CsNirTHTh4o
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議員案48号「辺野古新基地建設の中止と、普天間基地代替施設について国民的議論を深め、民主主義及び憲法に基づき公正に解決することを求める意見書」に賛成の立場から討論します。
まず、この意見書は、9月25日に賛成多数で採択された「辺野古新基地建設の中止と、普天間基地代替施設の問題について民主主義及び憲法に基づき公正に解決するべき事を求める陳情書」に基づくものであり、陳情者の趣旨に沿ったものであることを表明しておきます。
陳情採択から今までの経緯について、少し触れておきたいと思います。9月25日の本会議にて賛成多数で陳情が採択されましたが、10月5日の議会運営委員会で共産党小金井市議団から賛意撤回の発言があり、10月5日の本会議で陳情に基づく意見書が提案できず、12月議会までに調整することとなりました。陳情に賛成した議員13人、会派としては8会派で、数回の協議を重ねてきました。その間、小金井の中では、10月16日、10月28日、11月9日と、様々な市民の主催で、陳情者の話を聞く勉強会が開かれました。
11月20日には、陳情に賛成した議員のうち、共産党小金井市議団を除く議員の主催で『小金井市議会への陳情をめぐって。当事者意識で考える、沖縄の基地問題』と題した集会を開き、陳情者の講演と、参加した各会派からの見解表明があり、主催の7会派とともに、ゲストとして参加した共産党小金井市議団からもその時点での見解の表明があり、市民からも様々な意見が表明されました。その後の協議の中で、8会派全員と、陳情者の趣旨に沿った意見書案への合意が整って、今日の提案となっています。
意見書については、陳情者からも代替提案があった、4つの項目から順番を入れ替えて3つの項目にまとめる形にしました。すなわち、まずは辺野古新基地工事建設を中止し、普天間基地の運用を停止すること、そして当事者意識を持った国民的議論を行い、米軍基地が必要か、普天間基地の代替施設が日本国内に必要かの議論を行うこと、その上で国内に米軍基地が必要だという結論になるのなら、沖縄に基地を押し付けてきた差別的な歴史を鑑みて、沖縄以外の全ての自治体を候補地としながらも、どこかの地域への押し付けにならないように、公正で民主的な手続きによって解決する、というプロセスとなっています。この3項目にまとめた形は、陳情者が参考に示した、「沖縄発 新しい提案」の本にも示されているものです。
また、陳情者に確認の上、本文中に「なお、この意見書は米軍基地の国内移設を容認するものではない」という一文を加え、陳情で提案された意見書のタイトルから「全国の自治体を等しく候補地とし、」を削除しています。
この意見書が求めるものは、民主的で公正なプロセスであり、小金井に基地を引き受けよう、というものではありません。
今回の陳情を通して、沖縄への差別意識が可視化され、私たちがどうやって当事者意識を持って、基地問題に向き合えるのかという問いが突きつけられた、と考えています。
それは、東京都民が使い続けてきた電気を発電していた福島原発の過酷人災事故に、私たちがどう向き合って行くのか、すでに忘れ去っていないか、という問題とも共通するものがあります。
今回の陳情の成り行き、そして意見書がどうなるのか、多くの市民が関心を寄せてくださり、全国的にも注目されました。
「先が見えない暗闇の中で、光が見える新しい扉を開いてくれた」、と希望を持って受け止める市民の方もいました。陳情者の米須さんの熱意と、小金井市内外の市民の関心の強さ、各報道機関が取り上げてくれたことから、今回の意見書合意が整ったことと思います。
この意見書提出は第一歩であり、この間に喚起された市民の関心をさらに広げる必要があると考えます。12月議会の中では、日米地位協定の改定を求める意見書なども提案する予定です。
現在、辺野古新基地が必要かどうかを問う、沖縄県民投票が行われる前に、辺野古沿岸への土砂投入が強行されようとしています。民意を尊重しない政府のやり方には、強い怒りを持って抗議します。これは私たちの問題です。今やらなくてはならないことは何かを見据えて、行動を起こすべきと訴え、賛成討論を終わります。