表現の自由を脅かす、小金井警察署による市民の不当連行に抗議し、市 民の平穏な請願権を行使する活動を保障する決議

7/3の本会議で、賛成多数で可決されました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

議員案第27号

表現の自由を脅かす、小金井警察署による市民の不当連行に抗議し、市 民の平穏な請願権を行使する活動を保障する決議

上記の決議を次のとおり提出する。

平成30年6月19日提出

小金井市議会議員 片山薫

坂 井 えつ子 斎藤康夫 田頭祐子 水上洋志

表現の自由を脅かす、小金井警察署による市民の不当連行に抗議し、市 民の平穏な請願権を行使する活動を保障する決議

平成30年3月31日午前11時頃、小金井市緑町のマンションで「安倍9条改憲 NO!3000万人署名」への協力をお願いして回っていた3人の市民が、「住民の通 報を受けた」という小金井警察署員によって連行される事件が起きた。

連行の理由は「住居侵入」だが、現場となった賃貸マンションはオートロックもな く開放的で、共用通路を通って各戸のドアの前まで人が尋ねてくることが予定されて いる建物である。

3人はこのような建物の各戸のインターホンを鳴らし、署名に協力してもらえるか どうか、尋ねて歩いただけである。

それを同署はパトカー3台に警察車両1台、制服・私服あわせて十数名の警察官を 出動させ、まるで凶悪犯罪でも起きたかのようにして、市民3人を本人の意思に反し て強制的に連行した。

連行された市民は、小金井警察署で「うそ」の供述を強要されたことを明らかにし ている。また、ごはんがのどを通らなかったと語っている。罪のない3人が犯人扱い され、「事件」として作られようとしたことに、人間としての尊厳は深く傷つけられた。

そもそも憲法は第21条で「一切の表現の自由は、これを保障する」としている。 署名活動は 憲法第16条で保障された請願権を行使するため、趣旨に賛成してくれ るよう他人に働きかける行為であり、その言論・表現の自由は保障されてしかるべき ものである。ましてや今回の署名は、最高法規である憲法について主権者である市民 が語り合い、署名を通じて政治に参加していく参政権の行使と一体のものである。

市民同士が語り合う自由を「住居侵入」などと攻撃する小金井警察署の妨害は、民 主主義の否定そのものであり、一切の道理はない。

その後の調査で、当該マンションは「警察官専用住宅」であることが明らかになっ た。通報した「住民」とは警察官で、自作自演で事件を作ったのではないかとの疑念 の声さえ出ている。

5月30日になって、小金井警察署は「これ以上の捜査は行わない」と連絡をして きたとのことだが、今回の一件が本当に事件として取り扱う必要があったのか問われ ている。

よって、小金井市議会は、小金井警察署に対し、不当な連行事件に抗議する。また、 小金井警察署は3人の市民に謝罪し、市民が平穏に請願権を行使する権利を侵すこと がないよう強く求めるものである。

以上、決議する。 平成30年7月3日

小金井市議会